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RATW DVD & Blu-ray全曲解説

「ROCK AROUD THE WORLD IN SAITAMA SUPER ARENA -SPECIAL EDITION-」2011.05.25 Release

2011.05.25 Release
[DVD](2枚組)
FLBL-0001 6,500円(税込)/6,190円(税抜)
[Blu-ray]
FLXL-0001 7,500円(税込)/7,143円(税抜)

2010年11月よりスタートした「ROCK AROUND THE WORLD」全国アリーナ公演最終日にあたる2月6日のさいたまスーパーアリーナ公演を完全収録したDVDが5月25日にリリース。GLAYとしては初のBlu-rayの制作、豊富な特典映像を収録。

DVD、Blu-rayの共に収録されるのが、昨年から密着してきた日本テレビ取材チームが追った密着取材のドキュメント映像完全版(約40分)である。テレビマンの鋭い視点で捉えた映像はファン必見の内容だ。
そして、Blu-rayのみに収録されている特典映像は盛り沢山の内容。まず、(1)メンバーそれぞれのマルチアングルが2曲収録(「FAME IS DEAD」「汚れなきSEASON」)される。これで各メンバーを独占できる。そして、(2)2010.12.25 北海きたえーるで演奏した「ホワイトロード」。本ツアーで演奏されたのは唯一クリスマスのみであった。最後に(3)ライブ時に会場の大型ビジョンに映し出されて話題となっていた「FAME IS DEAD」の映像を再編集しディレクターズカットとして収録される。 



2011.05.25 Release

GLAY ROCK AROUND THE WORLD 2010-2011 LIVE IN SAITAMA SUPER ARENA -SPECIAL EDITION-

loversoul music & associatesより初の映像作品(Blu-ray、DVD)である 「GLAY ROCK AROUND THE WORLD 2010-2011 LIVE IN SAITAMA SUPER ARENA -SPECIAL EDITION-」を5月25日にリリース!25万人を動員したツアーの感動と興奮が蘇る!
それを記念して、収録される24曲の全曲解説をライターの佐伯明氏に依頼しました。
あの熱いライブを振り返りながらお読み下さい。

■“ROCK AROUND THE WORLD TOUR”DVD全曲解説
01. シキナ 最新アルバム『GLAY』(2010年10月リリース)のトラック1に収められたGLAYにとっては、挑戦的なナンバー。もともとはバンド・サウンドだったが、DJ MASSに依頼してプログラミングを導入した。今回の“ROCK AROUND THE WORLD TOUR”では、生音と打ち込みのせめぎ合いを聴くことができた。ステージ背面にセットされた巨大LEDスクリーンに映し出された映像と曲調のマッチングのよさにも注目すべし。モーリス・ラベルの「ボレロ」をBGMにしたオープニング映像から、メンバーのシルエット演出を経て「シキナ」に至る過程は、ライヴへの鼓動の高鳴りを誘発するものだったのである。
02. 汚れなきSEASON アルバム『GLAY』においてひとつの特徴である“1980年代らしさ”をそこはかとなく開示したメロコア系2ビート楽曲。ノスタルジックさをあえて強調せずに、ただストレートにやっているところがGLAYらしい。今回のツアーでは“ドカン!”の花火=音玉がこの曲の合図になった。
03. ビリビリクラッシュメン 4thオリジナルアルバム『pure soul』の2曲目に収められていた作曲:JIRO、作詞:TAKUROによるナンバー。ライヴではおなじみの楽曲である「SHUTTER SPEEDSのテーマ」と同じコンポーズペアであることからも判るように、アタック&スピードに溢れた仕上がりである。カッティング的ギター・バッキングとリフ的ギター・バッキングが同居しているのが新鮮だ。この曲で、TERUとJIROがそれぞれ別れて花道を疾走していく姿が、強く記憶に残っている。
04. WASTED TIME 「汚れなきSEASON」以上にはっきりと80年代を指し示したサウンドが印象的(アルバム『GLAY』に収録)。こうしたメロディアスな8ビート楽曲は、リズムがなるべく地味に支えていないとメロディが映えないのであるが、その点、JIROとTOSHIは今回のツアーで堅実だった。
05. Cynical 95年、7thシングル「生きてく強さ」のカップリング曲としてHISASHIが初めて詞曲を書いたのが、この曲。“データが叩き出す隙の無い未来に”というリリック一節が示すように、あの時少し先の未来だった“今”を予想変換していた。そして今、ライヴで演奏される「Cynical」は、隙の無い未来が現実になったことを感じさせる。今という未来を予見した歌。
06. 口唇 GLAYのポップ掌握力とも言うべきものが俄然アップした97年5月リリースの楽曲。プロデューサーである佐久間正英の効果的なシンセの入れ方も総集編というかおさらい的なもので、そうしていながら、楽曲のうま味がいささかも逃げていかないのは、当時GLAYが曲作り、演奏力において腕を上げたからである。曲に加速感が出ているのは、“楽器によるリズムの刻み方と合わせ方”をGLAYが体得しつつあったことを示している。この曲はやはり、ライヴでも派手な演出が似合う。
07. 遥か… SEI(永井誠一郎)のピアノとTERUのファルセット・ヴォイスが美しく溶け合うミディアム・ナンバー(アルバム『GLAY』に収録)。懐かしさが切なさと結びつくだけではなく、ある種の勇敢さと結びつく楽曲である。ライヴでは、照明も後押しして、楽曲の世界観を表現している。
08. Precious TAKUROが一冊の書物にインスパイアされ、ひとりのナレーターのような立ち位置で詞を書き上げたナンバー(アルバム『GLAY』に収録)。歪みMAXのHISASHIのギターとサックス・ソロの対比が引き立つ。今回のツアーでは、永井誠一郎が実際にサックスをプレイした。
09. 風にひとり HISASHI作曲のストリングスと相性のいい楽曲(アルバム『GLAY』に収録)。HISASHIの書く楽曲の中では、ストレートな部類に入る作品だろう。“青春の光と影”を感じさせるギター・リフが秀逸である。会場内を美しく乱れ飛ぶレーザー・ビーム演出と共に、脳裏に焼き付くナンバーとなった。
10. AMERICAN INNOVATION 07年1月にリリースされた9thオリジナルアルバム『LOVE IS BEAUTIFUL』に収録されたJIRO作曲によるナンバー。発表された時は、硬質なパンキッシュ・ディスコ・ナンバーに思われたのだけれども、ライヴを重ねるうちにTAKURO&TERUの巻き舌発声と、オーディエンスによる“タオルの早回し”が定着した。ライヴで大きく変化した楽曲の好例である。
11. 週末のBaby talk 96年2月に発表された2ndオリジナルアルバム『BEAT out!』に収められた作詞・作曲がTERUによるナンバー。ザ・ビートルズ的なサイケデリックさもある不思議な曲である。音源では、当時JUDY AND MARYのヴォーカルでGLAYと同じく函館出身のYUKIがコーラスで参加した。今回のツアーでは、キムスネイクによるGLAYアニメ・キャラクターがヴァージョン・アップし、客席との連結感をより強くした。TERUが観客と一緒になる「しゃがんで、ジャンプ!」も久々に復活。GLAYライヴの楽しさが端的に現れた楽曲となった。
12. Apologize 音源では、複雑なギターの絡みと匿名性の高い女性ヴォーカルが、時間のイメージの広がりを誘う楽曲(アルバム『GLAY』に収録)。曲の後半、サビ転調したあとのリズム・チェンジも鮮やかである。
13. 時の雫 04年1月にリリースされた29thシングル楽曲。最初、TAKUROは女性シンガーのために作ったのであったが、JIROの進言でGLAYとして発表されることになった。ライヴで演奏されることは少ないものの、演奏される時はJIROの真剣な表情を見てとることができる。ある意味で、世界観の構築にベースが重要性を帯びている楽曲だ。
14. Satellite of love TERUヴォーカルのトップノートが曲のクライマックスを作り出し、思わず固唾を飲んで聴いてしまう楽曲であり、GLAYの“聴かせる系”のナンバーの中でも、間違いなく最高の部類に属する作品(アルバム『GLAY』に収録)。半音ずつ下がっていくコード進行に対して“ステイコード”をあてているJIROのプレイヤーとしての選択が光っている。ある意味で、ライヴにおいてもっとも深い感動を生む楽曲でもある。
15. FAME IS DEAD 09年10月にリリースされたベスト・アルバム『THE GREAT VACATION VOL.2-SUPER BEST OF GLAY-』のDISC3に収められた楽曲。もともとはTAKUROが、マイケル・ジャクソンの死に心動かされ、“人に知れた魅惑的なものの終焉”というテーマで書かれた。だからと言うべきか、今回のツアーでも映像にてガラスが割れる・ストップ・モーションの映像にて、ビール瓶で頭を殴られるTAKUROのやる気と壊れっぷり(!?)が炸裂していた。
16. 誘惑 98年4月、「SOUL LOVE」と2 枚同時に発表したシングルのうちの1枚。「口唇」と同タイプの曲ながら、イントロに粘るバンドグルーヴの部分を加えてライヴっぽさを強調している。いわゆるロック的フェロモンを全開させればまずは目的を達成する曲にあって、“時に愛は2人を試している”と苦味の釘を打ち込むところはまさにGLAY流。ギターソロを2分割している部分もGLAYだからこそ自然に聴けるのであって、他のバンドであったら少し不自然に聞こえるのではないか?加えて、こうした色気のあるタイプの曲にTERUの少しばかりくぐもったヴォイスは、色気を抑える意味でも増幅する意味でも最適である。
17. 彼女の“Modern…” イントロあるいはサビのシャッフル系パンクビートと本編のエイトビートの掛け合わせはGLAYが敬愛していたバンド/BOφWYが得意としていたメソッドであった。それはつまりGLAYがアマチュア時代から練習を積んできたものであり、肉体化されたビート&構成はGLAYを生き生きとさせている。佐久間正英との共同作業第1弾シングル(94年11月発表)でもある。
18. GREAT VACATION 「FAME IS DEAD」と同じく09年10月にリリースされたベスト・アルバム『THE GREAT VACATION VOL.2-SUPER BEST OF GLAY-』のDISC3に収められた楽曲。09年はGLAYにとってデビュー15周年に当たるアニヴァーサリー・イヤーだったわけだが、その年のキーワードを含む楽曲ということになる。簡潔で飛翔感のあるHISASHIのギター・リフが印象的だ。
19. Chelsea アルバム『GLAY』の最終トラックにセットされたJIRO作曲のこのナンバーは、今回のツアーで本編ラストに披露された。特にフックらしいフックがなく展開する曲ながら、だからこその愛らしさがあり、ライヴでの盛り上がりを生んだ曲でもある。この曲で、“金テープ”が発射され、アリーナ中を舞ったシーンは忘れられない。
[Encore]
20. 月の夜に TERU作曲の、間違いなく彼の性格のようなものがメロディにも表れていると思われるナンバーであり、牧歌的でありながらどこか悲しみをたずさえた楽曲だ(アルバム『GLAY』に収録)。今回のツアーでは、アコーディオンをSEIが弾いた。
21. SHUTTER SPEEDSのテーマ 96年11月発表の3rdオリジナルアルバム『BELOVED』の4曲目に収録された作曲:JIRO、作詞:TAKUROの手によるナンバー。AメロをJIROが歌いBメロからTERUが歌う、もはやGLAYのステージでは欠くことのできぬ曲である。パンク好きなJIROの一面を強く表現していて、それに呼応してTAKUROも洒落っ気混じりに言葉を尖らせているのがわかる。
22. ピーク果てしなく ソウル限りなく 04年5月にリリースされた30thシングル楽曲。スカパラ・ホーンズ(東京スカパラダイスオーケストラ)が参加した、華やかさのある8ビート・ナンバー。ライヴではいつしか、オーディエンスのあげた両手がワイパーのように左右に振られるフリが定着した。「BEAUTIFUL DREAMER」と並んで2000年代のGLAYのライヴで確たる盛り上がりを見せる曲である。華やかな楽曲にふさわしく、この曲にも“金テープ演出”がほどこされ、会場内をキラキラと輝かせた。
23. ACID HEAD オリジナル音源は、95年5月に発表された5thシングル「ずっと2人で…」のカップリング曲として収録された、GLAYにとっては、かなり初期に書かれたナンバーだ。ライヴでは、低音弦バッキング的イントロ・ギター・リフを弾き始める前の、TAKUROの煽り=独り舞台が定番となっている。TERUのヴォーカルに合いの手のように入るJIROのヴォーカルや、HISASHIのコーラスも聴くことのできる曲。つまりはメンバーが一丸となってライヴのクライマックスへと至ろうとする楽曲。今回のツアーでは、火柱=フレーマーと銀煙弾+音玉が使われる“最高潮演出”となった。激しく楽しいGLAYを象徴する曲。
24. BELOVED ’96年8月発表の9thシングル曲。“BELOVED”という言葉はTAKUROをして「20代で到達した最高点にある言葉」と言わしめたほどで、この曲からGLAYはかつてないバンドになっていったのでもあるのだが、今回のツアーではアンコールのラスト曲に配され、「みんなと一緒に歌うべき歌(by TERU)」となった。オーディエンスから生まれ来る大合唱が、ライヴ会場にいる人たちに“音楽の強さ”を感じさせる。今後、この曲は再評価されるはずである。

TEXT:佐伯 明


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